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1. はじめに|確認申請、正直ちゃんとわかってますか?
「法規、なんとかなるかな」と思って勉強を始めたものの、確認申請のあたりに差し掛かったとたんに手が止まってしまった。そんな経験、ありませんか?
条文を読んでいると、「第1号建築物って何だっけ?」「増改築の場合はどの条件で申請が要るんだっけ?」と、読めば読むほど混乱してくる。しかも試験では「これは申請が必要か、不要か」という判断を問う問題が毎年のように出てくる。法規の得点源にしたいのに、なかなか自信が持てない。
これはあなただけではありません。社会人受験生の多くが、この「確認申請の要否」で詰まります。理由はシンプルで、条文の構造がやや複雑で、原則と例外が入り組んでいるからです。
でも安心してください。確認申請の要否は、一度きちんと整理してしまえば、得点に直結する安定した知識になります。「仕組みがわかった瞬間、急に法規が楽しくなった」という受験生は少なくありません。
この記事では、建築基準法6条をベースに、確認申請が必要なケースと不要なケースを体系的に整理します。さらに、試験で狙われる頻出パターンと、忙しい社会人が効率よく習得するための学習法まで、ひとつひとつ丁寧に解説していきます。
法令集を片手に、ぜひ読み進めてみてください。
2. 建築確認申請とは|基本の仕組みと目的
| ステップ | 手続き内容 | 担当 |
|---|---|---|
| 1 | 設計(法適合を確認) | 建築士 |
| 2 | 確認申請書の提出 | 建築主事 または 指定確認検査機関 |
| 3 | 審査(構造・防火・用途等の法適合チェック) | 建築主事 または 指定確認検査機関 |
| 4 | 確認済証の交付(不適合の場合は補正指示) | 建築主事 または 指定確認検査機関 |
| 5 | 工事着手 | 施工者 |
| 6 | 中間検査(特定工程がある場合) | 建築主事 または 指定確認検査機関 |
| 7 | 完了検査 → 検査済証の交付 | 建築主事 または 指定確認検査機関 |
※確認済証の交付前に工事着手すると建築基準法違反です(法第6条第1項)。
確認申請ってそもそも何をするもの?
建築確認申請とは、建築物を建てる(または一定の工事をする)前に、その計画が建築基準法や関係法令に適合しているかどうかを、建築主事または指定確認検査機関に審査してもらう手続きです。
要するに、「これを建てていいですか?法律に違反していませんか?」と事前に確認を取る制度です。この確認を受けずに工事に着手すると、建築基準法違反になります(法第6条第1項)。
誰が申請して、誰が確認するのか
申請者は建築主です。ただし実務では設計者や代理人が手続きを行うことがほとんどです。
確認を行う主体は次の2つです。
- 都道府県・市区町村の建築主事
- 指定確認検査機関(民間の確認検査機関)
法第6条の2は、この「指定確認検査機関による確認」を規定しています。試験では「6条と6条の2の違いは何か」という観点でも問われることがあるため、両者の役割の違いは押さえておきましょう。
確認申請制度の目的
確認申請制度の根本的な目的は、建築物の安全・衛生・防火等を事前に担保し、公共の福祉を守ることです。
建ててしまってから「法律違反でした」では取り返しがつきません。特に構造安全性や防火性能は、後から変更するのが極めて困難です。だからこそ着工前に審査するという制度が設けられています。
この「なぜこの制度があるのか」という目的意識を持つことは、条文の解釈に迷ったときの道しるべになります。試験勉強だけでなく、実務においても重要な視点です。
3. 確認申請が必要なケース|建築基準法6条・6条の2
建築基準法第6条第1項は、確認申請が必要な建築物と工事の種類を定めています。ここが法規の核心部分です。
建築基準法第6条の建築物の分類(2025年4月改正後)
2025年4月の改正により旧第4号が廃止され、現在は第1号〜第3号の3分類です。以下は改正後の最新分類です。
【2025年4月施行 改正対応】建築物の分類が変わりました ── 旧「第4号建築物」が廃止され、新2号・新3号に再編されました。試験では改正後の分類で出題されます。
| 号 | 条件 |
|---|---|
| 第1号 | 特殊建築物(劇場・病院・ホテル・共同住宅等)で用途部分200㎡超 |
| 第2号 | 2階以上または延べ面積200㎡超 |
| 第3号 | 第1号・第2号に該当しないもの |
【2025年4月施行 改正ポイント】 旧「第4号建築物」は廃止。木造2階建て・延べ面積200㎡超は第2号に格上げ(構造審査が必須に)。木造平屋・延べ面積200㎡以下は第3号(審査省略の余地あり)。この変更は2026年度試験の最重要改正点です。
この分類が確認申請の要否に直結するため、第何号に該当するかを素早く判断できるようにすることが法規攻略の第一歩です。
新3号建築物には、建築士が設計した場合の審査省略制度があります。これは確認申請自体が不要になる制度ではなく、法第20条(構造強度)や法第28条(採光・換気)などの規定についての審査が省略されるという制度です。
【重要】2025年4月施行の改正ポイント ── 旧「4号特例」は大幅に見直されました。新2号建築物(木造2階建て以上、延べ面積200㎡超)は構造規定の審査が必須に(審査省略の対象外)。新3号建築物(木造平屋、延べ面積200㎡以下)は従来どおり審査省略の対象です。つまり、これまで4号特例で審査が省略されていた木造2階建て住宅なども、改正後は構造図面等の提出が必要になりました。試験においても最新の法令に準拠した出題がなされますので、受験年度の法令集と試験センターの情報を必ず確認してください。
新築の場合
第1号〜第3号のすべてについて、新築は確認申請が必要です(法第6条第1項)。2025年4月の改正により旧第4号が廃止され、現在は第1号〜第3号の3分類となっていますが、新築の場合は規模・構造・用途を問わず、すべての建築物に確認申請が必要です。
「小規模な木造住宅でも必要なの?」と思った方、そうです。第3号に該当する木造平屋・延べ面積200㎡以下の建築物であっても、都市計画区域・準都市計画区域・都道府県知事指定区域内であれば新築は確認申請が必要です。
ただし、これらのいずれにも該当しない区域(都市計画区域外等)における第3号建築物の新築は、確認申請が不要です。
ただし、新3号建築物(木造平屋・延べ面積200㎡以下)については、建築士が設計した場合に審査される項目が限定されます(構造規定等が審査省略)。これは旧「4号特例」に相当する制度です。一方、新2号建築物(木造2階建て以上・延べ面積200㎡超)は、改正により構造規定の審査省略ができなくなりました。「申請は必要だが、新3号に限り一部の審査が省略される」という制度です。
なお、第1号建築物(特殊建築物)については、用途に供する部分の床面積が200㎡を超えるかどうかが判定基準になります。たとえば事務所ビルの一部を飲食店にする場合でも、飲食店部分が200㎡を超えれば第1号に該当します。
増改築・移転の場合
新築だけでなく、増築・改築・移転も確認申請の対象になります(法第6条第1項)。
ただし、すべての増改築に申請が必要なわけではありません。号別に要件が異なります。
第1号〜第3号建築物への増築・改築・移転
原則として確認申請が必要です。ただし防火地域および準防火地域以外の区域であれば、床面積の合計が10㎡以内の増築・改築・移転については確認申請が不要です(法第6条第2項)。
この「防火地域・準防火地域内かどうか」という条件は、試験でよく問われる引っかけポイントです。防火地域や準防火地域内であれば、10㎡以内であっても確認申請が必要になります。
大規模の修繕・模様替の場合
「修繕や模様替でも確認申請が必要になるの?」と驚く受験生は多いです。
大規模の修繕または大規模の模様替を行う場合も、確認申請が必要です(法第6条第1項)。ただしこれは第1号〜第2号建築物に限られます。新3号建築物(旧第4号相当の小規模木造)の大規模修繕・模様替は確認申請不要です。
ここで重要なのが「大規模の修繕」と「大規模の模様替」の定義です。
- 大規模の修繕:建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕(法第2条第14号)
- 大規模の模様替:建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替(法第2条第15号)
「主要構造部」とは、壁・柱・床・梁・屋根・階段の6種類です(法第2条第5号)。「過半」とは、その部材の総数または総面積の半分を超えることを指します。
たとえば、RC造3階建て(第3号建築物)の床を全面改修する場合は「床(主要構造部)の過半の模様替」に該当し、確認申請が必要になります。一方で、内装の仕上げ材を張り替えるだけなら主要構造部の修繕・模様替には当たらないため、確認申請は不要です。
用途変更の場合
用途変更についても、確認申請が必要なケースがあります(法第87条第1項)。
要件: 建築物の用途を変更して、第1号建築物(特殊建築物で用途部分200㎡超)にする場合
たとえば、事務所ビルの一部(200㎡超)を飲食店に用途変更する場合は確認申請が必要です。
ただし、類似の用途相互間の変更は確認申請が不要です(令第137条の18)。たとえば、劇場を映画館に変更するケースなど、用途の性質が近いものへの変更は申請が免除されます。試験では「類似の用途かどうか」の判断を問う問題が出題されます。
建築設備の場合
建築物に設ける一定の建築設備についても、確認申請が必要です(法第87条の4)。
対象となる建築設備:
- エレベーター及びエスカレーター(使用頻度が低く事故のおそれが少ないものとして国土交通大臣が定めるものを除く)
- 小荷物専用昇降機(出し入れ口の下端が床面より高いなど事故のおそれが少ないものとして国土交通大臣が定めるものを除く)
- 法第12条第3項の規定により特定行政庁が指定する建築設備(屎尿浄化槽・合併処理浄化槽を除く)
「建築設備だから確認申請は不要」という思い込みは危険です。特にエレベーターは試験でよく問われます。
工作物の場合
建築物以外の工作物にも、確認申請が必要なケースがあります(法第88条・令第138条)。
対象となる主な工作物(令第138条第1項):
| 工作物の種類 | 規模要件 |
|---|---|
| 煙突 | 高さ6m超 |
| 広告塔・広告板 | 高さ4m超 |
| 高架水槽・サイロ・物見塔等 | 高さ8m超 |
| 擁壁 | 高さ2m超 |
| 観覧車・コースター等の遊戯施設 | 令で定める規模以上 |
「工作物は確認申請不要」という誤解に注意してください。高さ要件を超える煙突や擁壁は確認申請が必要です。
4. 確認申請が不要なケース|例外と特例
原則を押さえたら、次は例外・特例です。「申請が要らない」ケースを正確に理解することが、試験の選択肢の正誤を判断する鍵になります。
面積・規模による除外(新3号建築物の審査省略)
前述のとおり、増築・改築・移転については防火地域・準防火地域以外であれば10㎡以内で不要になります。
防火地域外の10㎡以内の増築(法第6条第2項)
法第6条第2項は非常に重要な条文です。
防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が十平方メートル以内であるときは、第一項の規定は、適用しない。
これをシンプルにまとめると:
- 適用条件: 防火地域・準防火地域のいずれにも属していない区域
- 工事の種類: 増築・改築・移転
- 規模条件: 増築等に係る部分の床面積が10㎡以内
- 効果: 確認申請が不要
「新築」は対象外であること、「防火地域または準防火地域内」であれば10㎡以内でも不要にはならないことを、条文と照合しながらしっかり確認してください。
この条文は試験において、条件の一部を変えた形で出題されることが多いです。「防火地域内で10㎡の増築→申請必要」「防火地域外で9㎡の増築→申請不要」というように、数値や地域条件を変えたパターンに慣れておきましょう。
仮設建築物の特例(法第85条)
建築基準法第85条は、仮設建築物に対する特例を定めています。
以下の仮設建築物は、確認申請が不要とされています(法第85条第1項・第2項)。
- 災害時の応急仮設建築物(建築後3か月以内のもの)→緊急度が高く、確認申請をとっている暇がないから
- 工事施工中の現場に設ける事務所・下小屋・材料置き場などの仮設建築物→建築行為に必要なものであるし、毎回全部に確認申請をとってたら大変だから。
一方で、以下の仮設建築物は確認申請が必要です。
- 博覧会・興行場などに用いる特殊な仮設建築物
- 仮設興行場・博覧会建築物・仮設店舗等で特定行政庁が安全上・防火上・衛生上支障がないと認めたもの(法第85条第6項)
「仮設だから申請不要」と一律に考えるのは危険です。仮設建築物であっても確認申請が必要なケースがあることを覚えておいてください。
そもそも「建築物」に該当しないケース
確認申請の要否を検討する前に、対象が建築基準法上の「建築物」(法第2条第1号)に該当するかを確認することが重要です。建築物に該当しなければ、確認申請の対象外です。
土地に定着していないものや法第2条第1号の括弧書きにより、以下のものは明示的に建築物から除外されています。試験でも出題されるため確実に押さえておきましょう。
- 跨線橋(こせんきょう)
- プラットホームの上屋
- 貯蔵槽(サイロ・タンク等)
- 鉄道・軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設
「屋根があるから建築物では?」と思いがちなプラットホームの上屋も、法の除外規定により建築物ではありません。選択肢に登場したときは除外規定を確認する習慣をつけましょう。
その他の確認申請不要ケース
以下のケースについても、確認申請が不要(または適用除外)とされています。
- 文化財建築物等: 文化財保護法によって国宝・重要文化財などに指定・仮指定された建築物(法第3条第1項第1号)
- 既存不適格建築物への増改築: 一定の要件のもとで遡及適用が緩和される場合(法第3条第2項・第86条の7等)
- 景観重要建造物等: 特定行政庁が指定した景観重要建造物(法第3条第1項第3号)
5. 「確認不要=規定不適用」ではない!という罠
ここは試験でも、実務でも、多くの人が引っかかるポイントです。
確認申請が不要であることと、建築基準法の規定が適用されないことは、まったく別の話です。
たとえば、防火地域外の10㎡以内の増築は確認申請が不要ですが、その工事が建築基準法の各種規定(構造・防火・採光など)を守らなくていいわけではありません。確認申請がないだけで、法律の規定自体は引き続き適用されます。
同様に、新3号建築物の審査省略制度(旧4号特例)も「その規定を守らなくていい」という意味ではありません。審査されないだけで、設計者はその規定を遵守する責任を負っています。
この区別を問う問題が試験に出題されています。選択肢に「確認申請が不要であるため、〇〇の規定は適用されない」と書かれていたら、それは誤りである可能性が高いです。
また、確認申請が不要なケースであっても、完了検査(法第7条)の手続きが省略できるわけではありません(ただし確認申請が不要な場合は、そもそも完了検査の申請も不要になりますが)。
「申請不要=何でもOK」という誤解は、実務上も非常に危険です。この考え方の落とし穴を試験でも問われることを意識して、条文の読み方を鍛えていきましょう。
6. 試験で狙われる頻出パターン
ここからは、実際の試験に出やすい問題パターンをまとめます。過去問との照合に活用してください。
パターン1:建築物の号の判定
「鉄骨造2階建て、延べ面積180㎡の事務所を新築する場合、確認申請は必要か」
この問題のポイントは、「第何号に該当するか」の判定です。
- 2階建て以上 → 2号の条件を満たす
よって第2号建築物に該当し、新築なので確認申請が必要です。「延べ面積180㎡は200㎡以下だから不要」と判断してしまうのが引っかかりポイント。第3号の条件は「2階建て以上 または 延べ面積200㎡超」のどちらか一方を満たせばよいのです。
パターン2:防火地域の条件確認
「準防火地域内で、木造平屋建て住宅(新3号建築物)に床面積8㎡の増築をする場合、確認申請は必要か」
答えは「必要」です。
法第6条第2項の10㎡以内の特例は、「防火地域および準防火地域外」が条件です。準防火地域内はこの特例が使えません。「10㎡以内だから不要」と即断しないよう注意しましょう。
パターン3:大規模修繕の判定
「RC造3階建て共同住宅(第1号建築物)の外壁を全面改修する場合、確認申請は必要か」
外壁は主要構造部(壁)に含まれます。「全面改修」は過半以上の修繕に当たるため、大規模の修繕に該当します。したがって確認申請が必要です。
ただし、外壁の仕上げ材(タイル・塗装等)の貼り替えのみであれば、主要構造部の修繕には該当しないという解釈になります。「何が主要構造部か」「過半かどうか」という2点を意識して判断してください。
パターン4:仮設建築物の申請要否
「工事現場の仮囲いとして設ける仮設建築物は、確認申請が不要である」
これは正しいです。法第85条第1項に規定される現場の仮設建築物(事務所・下小屋・材料置き場など)は確認申請不要です。一方、博覧会等に使う仮設興行場は別途規定があるため混同しないようにしましょう。
7. 社会人向け効率的な学習法
条文と過去問を1対1で対応させる
法規の勉強で最も効果が高いのは、「過去問の選択肢を見ながら、対応する条文を法令集で必ず引く」という反復練習です。
最初は時間がかかりますが、これを繰り返すことで「どの条文のどのあたりに何が書いてあるか」が体で覚えられます。法令集の構造に慣れることが、試験本番での時間短縮に直結します。
「号」を意識した読み方を鍛える
建築基準法の条文は「号」によって条件が分岐することが多いです。第6条であれば第1号〜第3号(改正後)という分類がそのまま問題に直結します。
表や図にまとめるのが効果的です。「第1号:特殊建築物200㎡超 → 新築・増改築・大規模修繕全て要申請」という形で、自分なりの整理表を作ることをおすすめします。
平日15分でもOK、スキマ時間の活用
社会人受験生にとって最大の課題は「時間の確保」です。まとまった勉強時間を取るのが難しい日は、通勤中や昼休みに過去問1〜2問だけ解くという習慣が、長期間継続するうえで非常に有効です。
1問を解いて、条文を引いて、解説を読む。これを繰り返すだけで、法規の条文構造が徐々に頭に入ってきます。
インデックスとアンダーラインを徹底活用
法令集のインデックス貼りとアンダーライン引きは、試験直前ではなく学習初期から並行して行うことをおすすめします。
試験本番では法令集を持ち込めますが、時間が限られているため「すぐ引ける」状態にしておくことが不可欠です。よく引く条文は色を変えたり、ページ角を折ったりと、自分なりのルールを作りましょう(試験規則の範囲内で)。
「なぜ」を考える習慣
条文を丸暗記するのではなく、「なぜこの規定が存在するのか」を考える習慣をつけると、記憶の定着率が上がります。
たとえば「防火地域内では10㎡以内の増築でも申請が必要」という規定は、「防火地域は密集市街地や商業地域が多く、わずかな増築でも周囲への延焼リスクが高まるから」という理由があります。制度の背景を理解すると、条文の趣旨が腹落ちし、応用問題にも対応しやすくなります。
法規は後半に得点が伸びやすい科目
他の科目と違い、法規は「覚えれば覚えるほど確実に点が取れる」科目です。構造力学のように計算ミスがあるわけでもなく、計画のように主観が入るわけでもありません。
法令集を正確に引けるスキルと、条文構造を理解する力さえ身につければ、法規は得点源になり得る科目です。苦手意識を持ったまま後回しにするのではなく、早い段階で基礎を固めることを強くおすすめします。
8. まとめ
この記事で解説した内容を整理します。
確認申請が必要な主なケース
– 第1号〜第3号建築物の新築(すべて)
– 第1号〜第3号建築物の増築・改築・移転
– 第1号〜第3号建築物の大規模の修繕・模様替
– 防火地域または準防火地域内での増築・改築・移転(規模問わず)
– 用途変更して特殊建築物(用途部分200㎡超)とする場合(法第87条)
– 一定の建築設備の設置:エレベーター・エスカレーター、小荷物専用昇降機等(法第87条の4)
– 一定規模以上の工作物の築造:煙突(6m超)・広告塔(4m超)・擁壁(2m超)等(法第88条)
確認申請が不要な主なケース
– 防火地域・準防火地域外での10㎡以内の増築・改築・移転
– 都市計画区域・準都市計画区域・知事指定区域のいずれにも該当しない区域における第3号建築物の新築
– 工事現場の仮設建築物(法第85条第1・2項)
– 災害時の応急仮設建築物
– 建築物に該当しないもの:跨線橋・プラットホームの上屋・貯蔵槽等(法第2条第1号括弧書き)
特に注意すべきポイント
– 「確認申請が不要」と「建築基準法の規定が適用されない」は別物
– 新3号の審査省略(旧4号特例)は「申請不要」ではない(新2号は審査省略対象外)
– 防火地域・準防火地域の内外で判断が変わる
– 主要構造部の定義と「過半」の考え方
– 工作物・建築設備にも確認申請が必要なケースがある
法規は条文を繰り返し引くことで確実に力がつきます。焦らず、一歩ずつ積み上げていきましょう。あなたの合格を応援しています。
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